2020年1月26日に行われたFP試験2級の実技試験について解説します。

問1 ファイナンシャル・プランナー(以下「FP」という)が、ファイナンシャル・プランニング業務を行ううえでは関連業法等を順守することが重要である。FPの行為に関する次の(ア)~(エ)の記述について、適切なものには○、不適切なものには×を解答欄に記入しなさい。


(ア)税理士資格を有していないFPが、相続対策を検討している顧客に対し、有料の相談業務におい
て、仮定の事例に基づく一般的な解説を行った。
(イ)生命保険募集人・保険仲立人の登録をしていないFPが、一般的な生命保険商品の商品性の概要
を説明したうえで、ライフプラン設計を行い、顧客に提案した。
(ウ)投資助言・代理業の登録をしていないFPが、特定の顧客に対し、特定企業の公表されている決
算報告書を用いて、その特定企業の株式に関する具体的な投資時期等の判断や助言を行った。
(エ)社会保険労務士資格を有していないFPが、顧客が持参した「ねんきん定期便」を基に公的年金
の受給見込み額を計算した

A.ア〇、イ〇、ウ×、エ〇:一般的な解説は基本的に問題となりません。具体的な投資判断時期等は投資助言となります。また、申請の代行等もFPの権限外になります。

問2 次のうち、特定商取引法におけるクーリング・オフ制度の対象となる取引として、最も不適切なものはどれか。


1.電話勧誘販売により消費者が学習教材を購入した。
2.事業者が消費者の自宅を訪問し、消費者から宝飾品を買い取った。
3.連鎖販売取引により消費者が化粧品を購入した(化粧品は未開封)。
4.通信販売により消費者が書籍を購入した

A.4;通信販売は、通常、自身で検索等を行い、自発的に購入しているため、クーリング・オフ制度の適用を受けません。ただし、特定商取引法では誇大広告が禁止されていますので、明らかに広告内容と異なるということであれば、優良誤認として、対抗することは可能かもしれません。FP権限外なので、専門家(弁護士等)を紹介することになります。クーリングオフについてはこちら

問3 下記<資料>は、2019年12月31日時点の横川さん夫婦(翔馬さんと恵里さん)のYX銀行(日本国内に本店のある普通銀行)における金融資産(時価)の一覧表である。この時点においてYX銀行が破綻した場合に、預金保険制度によって保護される金融資産の金額に関する次の記述の空欄(ア)、(イ)にあてはまる数値を解答欄に記入しなさい

A.ア、1000万円、イ、235万円:外貨預金と、投資信託は保護されません。また、同一銀行内で1000万円+利息までが保護対象です。この問題では利息は考慮しないということなので、足し算だけで解けます。預金保護についてはこちらこちら

問4 下記<資料>に関する次の記述の空欄(ア)、(イ)にあてはまる語句の組み合わせとして、正しいものはどれか。

A.1:PBRは、株価を一株あたり純資産で割ったもの。YL=2.26 YM=2.56 値が大きいほど割高なので、YLが割安です。配当利回りは、一株当たりの配当金を、株価で割ったものです。YL=1.6% YM=1.4%となります。したがって、1が正解。金融商品の評価の仕方はこちら

問5 平尾さんはKA投資信託を新規募集時に100万口購入し、特定口座(源泉徴収口座)で保有して収益分配金を受け取っている。下記<資料>に基づき、平尾さんが保有するKA投資信託に関する次の記述の空欄(ア)、(イ)にあてはまる語句の組み合わせとして、正しいものはどれか。

A.2:1口1円で100万口なので100万円が購入金額となります。手数料は1000万円未満で3.30%ですので、33,000円になります。分配額は2,500円ですが、元本割れした部分は特別分配と呼ばれる部分になります。したがって、普通分配は2,000円です。投資信託についてはこちら

問6 下記<資料>の債券を取得日から7年後に売却した場合における所有期間利回り(単利・年率)を計算しなさい。なお、手数料や税金等については考慮しないものとし、計算結果については小数点以下第4位を切り捨てること。また、解答に当たっては、解答用紙に記載されている単位に従うこと(解答用紙に記載されているマス目に数値を記入すること)

A.1.728%:所有期間利回りは (表面利率+(売却価格ー購入価格)/所有期間)/購入価格×100で計算されます。 債権の利回りはこちら

問7 岡さんは、8年前に相続により取得し、その後継続して居住している自宅の土地および建物の売却を検討している。売却に係る状況が下記<資料>のとおりである場合、所得税における課税長期譲渡所得の金額として、正しいものはどれか

A.2:課税譲渡所得は 収入金額 - (取得費 + 譲渡費用)-特別控除 で計算されます。取得費が不明の場合の概算取得費は、収入金額の5%です。したがって、260万円、譲渡費用200万円、特別控除3000万円なので、5200-3460=1740です。課税譲渡所得に関してはこちら

問8 大久保さんは、FPの沼田さんに不動産取引に係る消費税について質問をした。下記の空欄(ア)~ (ウ)にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか

A.1:土地には消費税はかからず、建物には消費税がかかります。住宅家賃には消費税はかかりません。保証料は非課税ですが、事務手数料は消費税の課税対象です。細かい知識を問う問題でやや難問です。土地売買、住宅賃料に消費税がかからないことは理解しておきましょう。

問9 下記<資料>は増田一郎さんが所有する土地の登記事項証明書の一部である。この登記事項証明書に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

A.4:所有権に関する部分が甲区、それ以外の権利が乙区に記載されます。これは抵当権設定なので、乙区です。抵当権は債務者が返済不可となった際に、債権者がその不動産を競売にかけてその売り上げから債権回収を優先的に行う権利のことです。複数の抵当権設定は可能ですが、登記の前後で順位が異なります。

問10 建築基準法に従い、下記<資料>の甲土地に建物を建てる場合の建築面積の最高限度として、正しいものはどれか。なお、<資料>に記載のない条件については一切考慮しないこととする

A.3:単純に計算するだけに見えますが、セットバックが必要なので、土地面積が減少します。注意書きまでしっかり読みましょう。設問から甲土地は横幅を(4 m-3 m)/2した0.5 m分市道にしなくてはなりません。したがって、土地面積は11.5×16 で184 m²となります。建蔽率6/10をかけたものが建築面積です。したがって、110.4 m²の3が正解。この手の問題は頻出です。建蔽率についてはこちら

問11 杉野隆司さん(54歳)が保険契約者(保険料負担者)および被保険者として加入している生命保険(下記<資料>参照)の保障内容に関する次の記述の空欄(ア)~(ウ)にあてはまる数値を解答欄に記入しなさい。なお、保険契約は有効に継続し、かつ特約は自動更新しているものとし、隆司さんはこ
れまでに<資料>の保険から、保険金・給付金を一度も受け取っていないものとする。また、各々の記述はそれぞれ独立した問題であり、相互に影響を与えないものとする

A.1 ア5万円、イ364万円、ウ1860万円:アは傷害保険の範囲ですが、入院が4日なので、入院給付は無し、手術の給付倍率が10倍とあるので、5000×10で5万円。イはガンなので、ガン関係の給付を見ていく。三大疾病特約200万円、初めてガンと診断されたとき100万円、入院(疾病)5000×(14-4日)・(成人病)5000×(14-4日)・(ガン)1万円×14、ガン手術給付20万円、手術給付5000×40で20万円。計364万円。ウ死亡時に支払われるのは、終身保険150万円、定期保険特約1200万円、三大疾病保険特約200万円、傷害保険特約300万円、ガン以外死亡10万円。計1860万円です。特約に関してはこちら

問12 下記<資料>は、藤原さんが契約した生命保険の契約の流れを示したものである。この保険契約の保障が開始する日として、最も適切なものはどれか。なお、責任開始日(期)に関する特約等はない契約であり、保険料は月払いであるものとする。

A.3:責任開始日は、保険契約申込書提出、告知、保険料払込の3つが完了した時点からとされています。保険によっては、契約日から責任を開始するよう保険会社が承諾していれば、契約日が責任開始日となります。責任開始日についてはこちら

問13 自動車損害賠償責任保険(以下「自賠責保険」という)に関する次の(ア)~(エ)の記述について、適切なものには○、不適切なものには×を解答欄に記入しなさい

(ア)自賠責保険は、原則としてすべての自動車に加入が義務付けられており、未加入で走行した場合
は法律で罰せられる。
(イ)死亡による損害に対する保険金の支払限度額は、被害者1人につき4,000万円である。
(ウ)死亡に至るまでの傷害による損害に対する保険金の支払限度額は、被害者1人につき120万円
である。
(エ)自賠責保険の保険料は、取り扱う損害保険会社や共済組合によって異なる

A.ア〇、イ×、ウ〇、エ×:自賠責の支払限度額は3000万円/人です。傷害に対する損害の補償は120万円です。これは死亡時や後遺障害とは別枠になっています。自賠責の保険料は一律です。数年に一度改定されます。

問14 馬場寛之さんが契約している火災保険および地震保険(下記<資料>参照)に関する次の(ア)~ (エ)の記述について、適切なものには○、不適切なものには×を解答欄に記入しなさい。なお、保険契約の内容は適正であり、かつ有効に継続しているものとする。また、<資料>に記載のない特約等については考慮しないものとする。

(ア)再調達価額とは、同等のものを新たに建築または購入するのに必要な金額から年月経過や消耗分
を差し引いた金額のことである。
(イ)住宅内に保管していた時価25万円のダイヤモンドの指輪が盗難にあった場合、補償の対象とな
らない。
(ウ)契約の目的である建物(時価500万円)が地震により大半損となった場合、地震保険から255
万円の保険金が支払われる。
(エ)馬場さんがベランダから誤って物を落とし、歩道を通行中の他人にケガを負わせた場合の損害賠
償責任について、補償の対象となる

A.ア×、イ×、ウ〇、エ〇:年月による経過などを考慮するのは時価額です。盗難は対象となっています。地震保険で大半損は60%が保証されます。時価500万円ですが、上限が425万円ですので、425×0.6で255万円が保険金額です。エは個人賠償責任特約が付いていますので補償対象です。

問15 姉尾正人さんが2019年中に支払った生命保険の保険料は下記<資料>のとおりである。この場合 の姉尾さんの2019年分の所得税の計算における生命保険料控除の金額として、正しいものはどれか。なお、下記<資料>の保険について、これまでに契約内容の変更はないものとする。また、2019年分の生命保険料控除額が最も多くなるように計算すること

A.4:表のとおり計算すればよい、定期保険は旧契約、医療保険は新契約で計算する。定期保険は支払金額×1/4+25,000円で38,750円、医療保険は支払額×1/4+20,000円です。計78,250円

問16 会社員の落合さんの2019年分の所得等は下記<資料>のとおりである。落合さんの2019年分の所得税における総所得金額として、正しいものはどれか。なお、▲が付された所得の金額は、その所得に損失が発生していることを意味するものとする

A.4:総所得として損益通算できるものは給与所得と、不動産所得です。不動産所得のうち、土地の取得に際する借入金の利子は含まれません。したがって、690-(50-20)で660万円です。株式の売却による譲渡損益は分離課税です。損失は3年間繰り越せます。一時所得は損益通算できません。

問17 会社員の鶴見さんは、妻と二人暮らしである。鶴見さんが2019年中に新築住宅を購入し、同年中に居住を開始した場合の住宅借入金等特別控除(以下「住宅ローン控除」という)に関する次の(ア)~(エ)の記述について、正しいものには○、誤っているものには×を解答欄に記入しなさい。なお、鶴見さんは、年末調整および住宅ローン控除の適用を受けるための要件をすべて満たしているものとする

(ア)鶴見さんが所得税の住宅ローン控除の適用を受ける場合、2019年分は確定申告をする必要が
あるが、2020年分以降は勤務先における年末調整により適用を受けることができる。
(イ)2019年分の住宅ローン控除可能額が所得税から控除しきれない場合は、翌年分の所得税から
控除を受けることができる。
(ウ)鶴見さんが転勤により単身赴任をする場合、所定の要件を満たしていれば住宅ローン控除の適用
を受けることができる。
(エ)住宅ローン控除を受け始めてから5年目に繰上げ返済を行った結果、すでに返済が完了した期間
と繰上げ返済後の返済期間の合計が10年未満となった場合でも、繰上げ返済後に住宅ローン控除の適用を受けることができる

A.ア〇、イ×、ウ〇、エ×:住宅ローン控除は繰り越せません。所得税から控除しきれない場合は個人住民税から控除されます。返済期間が10年未満となった場合は住宅ローン控除が受けられません。

問18 会社員の長岡さんは、妻と子ども2人の4人家族である。2019年中における長岡さんの合計所得金額が930万円、妻の合計所得金額が100万円である場合、長岡さんの2019年分の配偶者控除または配偶者特別控除の金額として、正しいものはどれか。なお、長岡さんの妻は、長岡さんと生計を
一にしており、老人控除対象配偶者には該当しない。また、長岡さんと妻は内縁関係ではない。

A.2:妻の合計所得が100万円なので、配偶者特別控除が適用されます。納税者の合計所得は900万~950万ですから該当する、控除額18万円を選択すればよいです。

問19 松尾さんは、相続開始後の手続き等について、FPで税理士でもある大地さんに質問をした。下記の空欄(ア)~(エ)に入る適切な語句を語群の中から選び、その番号のみを解答欄に記入しなさい。なお、同じ語句を何度選んでもよいこととする

A.ア5、イ2、ウ8、エ3:相続関係の記事はこちら

問20 志田孝一さん(37歳)は、父(68歳)と叔父(65歳)から下記<資料>の贈与を受けた。孝一さんの2019年分の贈与税額を計算しなさい。なお、父からの贈与については、2018年から相続時精算課税制度の適用を受けている。また、解答に当たっては、解答用紙に記載されている単位に従う
こと。

A.1,720,000円:相続時精算課税制度を受けているので、2500万円まで贈与税は非課税となります。超過しているのは300万円で、超過分には一律20%の贈与税がかかります。また、叔父から700万円の贈与を受けていますので、控除額110万円を引いた590万円の当てはまる額を計算します。計算結果はそれぞれ60万円、112万円となりますので、計172万円となります。贈与税についてはこちら。

問21 関根さんは、自宅の取得に当たり、FPで税理士でもある浅田さんに「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税」について質問をした。下記の空欄(ア)~(エ)に入る適切な語句を語群の中から選び、その番号のみを解答欄に記入しなさい。

A.ア2、イ4、ウ5、エ8:住宅取得等資金の贈与は基礎控除と重複可能です。また、相続時積算課税制度とも併用が可能です。贈与税関係はこちら

問22 下記<資料>の宅地(貸家建付地)に係る路線価方式による相続税評価額の計算式として、正しいものはどれか。

A.4:路線価方式での計算は 路線価 × 奥行価格補正率 × 面積 です。そこに、借地権割合、借家権割合を計算します。全室貸し出しているので(1-0.7×0.3×1.0)で補正します。したがって、4が正解。路線価方式はこちら

問23 小田家のキャッシュフロー表の空欄(ア)に入る数値を計算しなさい。なお、計算過程においては端数処理をせず計算し、計算結果については万円未満を四捨五入すること

A.311:変動率が1%であるから、302×(1.01)³=311.15… 四捨五入なので311

問24 小田家のキャッシュフロー表の空欄(イ)に入る数値を計算しなさい。なお、計算過程においては端数処理をせず計算し、計算結果については万円未満を四捨五入すること。

A.848:前年765、変動率1%なので、765×1.01=772.65、年間収支75なので足すと、847.65になる。四捨五入で848が正解

問25 龍太さんは、現在居住している自宅の住宅ローン(全期間固定金利、返済期間35年、元利均等返済、ボーナス返済なし)の繰上げ返済を検討しており、FPの東さんに質問をした。龍太さんが住宅ローンを208回返済後に、100万円以内で期間短縮型の繰上げ返済をする場合、この繰上げ返済により軽減される返済期間を解答欄に記入しなさい。なお、計算に当たっては、下記<資料>を使用し、繰上げ返済額は100万円を超えない範囲での最大額とすること。また、繰上げ返済に伴う手数料等は考慮しないものとし、解答に当たっては、解答用紙に記載されている単位に従うこと(解答用紙に記載されて
いるマス目に数値を記入すること)。

A.1年2か月:208回返済後の残高は19,583,063円である。ここから100万円を引いたら18,583,063円である。この値を上回る最小の残高は18,628,922円の222回返済時である。222-208=14か月なので、1年2か月の短縮が行われる。

問26 井上さんは、将来の有料老人ホームへの入居に備え、新たに積立てを開始する予定である。毎年年末に100万円を積み立てるものとし、10年間、年利1.0%で複利運用しながら積み立てた場合、10年後の合計額はいくらになるか

A.10,462,000円:終値が不明で積み立てる場合は年金終価係数を使う。10年年利1%の年金終価係数は10.462である。したがって100万円×10.462を計算すればよい

問27 永井さんは、相続により受け取った2,500万円を運用しようと考えている。これを5年間、年利1.0%で複利運用した場合、5年後の合計額はいくらになるか

A.26,275,000円:始値がわかっていて、終値を求めたく、積立がない場合は終価係数を用いる。5年、年利1%の終価係数は1.051である。したがって、2500万円×1.051を計算すればよい

問28 香川さんは、退職金として受け取った1,500万円を老後の生活資金の一部として使用するつもりである。これを15年間、年利1.0%で複利運用しながら毎年1回、年末に均等に取り崩すこととした場合、毎年年末に取り崩すことができる最大金額はいくらになるか。

A.1,080,000円:始値がわかっていて、期間がわかっていて、終値が0になり、取崩し額を求めるのは資本回収係数である。15年、年利1%の資本回収係数は0.072である。したがって、1500万円×0.072を求めればよい。6種の係数についてはこちら

問29 進太郎さんは下記<資料>のRA銀行の外貨定期預金キャンペーンに関心をもっている。この外貨定期預金について、満期時の外貨ベースの元利合計額を円転した金額として、正しいものはどれか

A.4:年4%を3/12した値が3か月分の金利と考えられる。したがって、1%の金利がつくが、20%が税として抜かれるため、0.8%の金利である。したがって、10,080米ドルである。これを日本円にするにはTTBをかける必要がある。したがって、10,080×106.00を計算すればよい。

問30 進太郎さんは、正樹さんの大学進学を控えて奨学金や教育ローンに関心をもち、FPの長谷川さんに質問をした。長谷川さんが日本学生支援機構の貸与型奨学金(第一種・第二種)および日本政策金融公庫の教育一般貸付(国の教育ローン)について説明する際に使用した下表の空欄(ア)~(ウ)にあて
はまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか

A.2:学生支援機構は学生本人に貸し出すほぼ学生ローンです。申し込みは基本的に時期が決まっています。一方、政策金融公庫は保護者も借りることができて、いつでも借りられます。教育資金についてはこちら

問31 進太郎さんが契約している定期保険Aに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか

1.進太郎さんが支払う定期保険Aの保険料は、一般の生命保険料控除の対象となる。
2.進太郎さんが中途解約した際に受け取る解約返戻金は、所得税の課税対象となる。
3.進太郎さんが余命6ヵ月以内と診断されて受け取るリビングニーズ特約保険金は、所得税の課税対
象となる。
4.進太郎さんが死亡し江里子さんが受け取る死亡保険金は、相続税の課税対象となる

A.3:リビングニーズ特約給付金は非課税です。リビングニーズ特約についてはこちら

問32 進太郎さんは、つみたてNISA(非課税累積投資契約に係る少額投資非課税制度)とiDeCo(個人型確定拠出年金)についてFPの長谷川さんに質問をした。長谷川さんがつみたてNISAとiDeCoの概要を説明する際に使用した下表の空欄(ア)~(エ)に入る適切な数値または語句を語群の中から選び、その番号のみを解答欄に記入しなさい

A.ア 1、イ 3、ウ 5、エ 11

問33 進太郎さんは、健康保険料について確認したいと思い、FPの長谷川さんに質問をした。進太郎さんの健康保険料等に関する次の(ア)~(エ)の記述について、適切なものには○、不適切なものには×を解答欄に記入しなさい。なお、進太郎さんは全国健康保険協会管掌健康保険(以下「協会けんぽ」という)の被保険者である。また、健康保険料の計算に当たっては、下記<資料>に基づくこととする

A.ア ×、イ ×、ウ 〇、エ 〇:2号被保険者は40~65歳の人です。進太郎さんは2号被保険者なので11.73%の半分が負担分です。健康保険料は労使折半です。社会保険等についてはこちら

問34 江里子さんの母親の信子さんは、2020年2月に65歳となる。信子さんの国民年金の保険料納付状況が下記のとおりである場合、信子さんに65歳から支給される老齢基礎年金の額として、正しいものはどれか。なお、計算に当たっては、下記<老齢基礎年金の計算式>を使用し、振替加算は考慮しな
いものとする

A.3:計算式が与えられています。計算してみましょう。納付済みは324+84、全額免除が24月、半額免除が12月です。全額免除は1/3が組み込まれるので24×1/3で8月分、半額免除は2/3が組み込まれるので、12×2/3で8月分です。したがって、780,100×(324+84+8+8)/480=689,088円

問35 FPの安藤さんは、まず現時点(2020年1月1日)における飯田家(貴博さんと友里さん)のバランスシート分析を行うこととした。下表の空欄(ア)に入る数値を計算しなさい

A.14,690万円:項目通りに計算すればよいです。

問36 貴博さんが2020年1月1日に死亡した場合の相続税の総額として、正しいものはどれか。なお、相続税の課税対象となる財産の課税価格は、下記<資料>のとおりであるものとし、計算に当たっては、下記<計算過程>に従って計算すること。また、相続を放棄した者はいないものとする

A.2:被保険者貴博の死亡保険金は300、3000、100で3400万円、法定相続人が2人ですので500×2が非課税です。それに9000万円の財産があるので、11400万円が相続税の課税価格。相続税の基礎控除は3000万円+600万円×法定相続人の人数ですので、4200万円。したがって、課税遺産総額は7200万円。法定相続人は配偶者と母なので、2/3と1/3を受け取ります。それぞれ4800万円と2400万円です。この価格に速算表を当てはめると、それぞれ、760万円、310万円となります。合計1070万円が正解です。相続税についてはこちら

問37 貴博さんは、自分が死亡した場合に備えて、自宅(土地・建物)を友里さんに生前贈与することを検討している。仮に現時点(2020年1月1日)で貴博さんが保有する自宅(土地・建物)の持分すべてを、贈与税の配偶者控除を活用して友里さんに生前贈与した場合、友里さんが納付すべき贈与税額と
して、正しいものはどれか。なお、友里さんは贈与税の配偶者控除の適用を受けるための要件をすべて満たしており、2020年においてこれ以外に贈与により取得する財産はないものとする

A.3:贈与税の配偶者控除は2000万円で贈与税の基礎控除110万円と同時に使えます。したがって、控除額は2110万円。土地建物で2500万円ですから、課税額は390万円です。直系尊属からの贈与ではないのでロの表を用います。したがって、53万円です。

問38 友里さんは、貴博さんが万一死亡した場合の公的年金の遺族給付について、FPの安藤さんに質問をした。仮に貴博さんが2023年4月に58歳で死亡した場合、友里さんが受給できる遺族給付に関する次の(ア)~(エ)の記述について、正しいものには○、誤っているものには×を解答欄に記入しな
さい。なお、貴博さんは、大学卒業後22歳で就職してから2020年4月に退職するまで継続して厚生年金の被保険者であり、その後死亡するまでは国民年金の第1号被保険者として保険料を納付していたものとする。また、貴博さんと友里さんに子どもはおらず、記載以外の遺族給付の受給要件はすべて満たしているものとする

(ア)貴博さんの死亡時点において、友里さんは遺族基礎年金と遺族厚生年金(中高齢寡婦加算額を含
む)を受け取ることができる。
(イ)貴博さんが死亡したことにより、友里さんが65歳に達するまで受給できる遺族厚生年金の額
(中高齢寡婦加算額を除く)は、貴博さんの厚生年金被保険者期間に基づく老齢厚生年金の報酬
比例部分の年金額の4分の3に相当する額となる。
(ウ)友里さんに遺族給付の受給権が発生し、その後、老齢給付の受給権が発生した場合、友里さんは
65歳前においては遺族給付と老齢給付の両方を同時に受給することはできない。
(エ)友里さんに遺族厚生年金の受給権が発生し、その後、老齢基礎年金と老齢厚生年金の受給権が発
生した場合、友里さんは65歳以後において遺族厚生年金の全額を受け取ることができる

A.ア×、イ〇、ウ〇、エ×:遺族厚生年金は退職後は通常支給されません。ただし、在職中に死因となる疾病の初診日が所属する場合は、初診日から5年間支給対象となります。遺族厚生年金は老齢厚生年金を受給し始めると満額貰えません。したがって、友里さんが会社員であるので、満額貰えることはありません。

問39 WA社に正社員として勤務している友里さんは、現在加入している雇用保険について、FPの安藤さんに質問をした。安藤さんが行った雇用保険の加入や給付に関する次の説明の空欄(ア)~(エ)にあてはまる語句の組合せとして、正しいものはどれか。

A.3

問40 貴博さんは、将来を見据え後期高齢者医療制度について理解を深めたいと思い、FPの安藤さんに質問をした。後期高齢者医療制度に関する下表の空欄(ア)~(エ)に入る適切な語句を語群の中から選び、その番号のみを解答欄に記入しなさい

A.ア2、イ6、ウ7、エ10

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