今回は過去問によく出てくる保険内容について解説します。

保険商品の内容と特約

細分化された保険商品の内容と特約は無数にありますが、FP試験で問われやすいものは以下のようなものです。

  • 先進医療特約
  • 定期保険特約
  • 三大疾病保障定期保険
  • 傷害特約
  • 入院給付
  • 手術給付金
  • ガン診断
  • 通院給付

これまでに見てきた内容を理解していれば大丈夫ですが、試験では結構重要です。

先進医療特約

先進医療とは健康保険適用が検討されている高度な医療をさします。

先進医療は保険適用ではないため、全額自己負担となります。また、高額療養費制度対象外であるため、患者の負担は大きなものとなってしまいます。その為、特約としてカバーされます。

先進医療特約は、療養受けた日に先進医療として、厚生労働大臣に定められたものである必要があります。

定期保険特約

定期保険とは生命保険のうち、期間の定めのあるもののことを言います。終身保険の補償を厚くするために特約として入ることがあります。

例えば、契約から5年や10年のうちに死亡または高度障害が起きた際に支払われます。一般に終身保険よりも割安です。また、満期になってもお金が戻ってこない掛け捨てタイプであればさらに安くなります。

三大疾病保障定期保険

定期保険と同等の性質ですが、ガン、急性心筋梗塞、脳卒中の所定の状態になった場合にも保険金が支払われます。また、それ以外の原因で死亡・高度障害になった際にも保険金が支払われます。

傷害特約

不慮の事故などで、死亡、高度障害となった際に保険金が支払われます。障害に関しては等級によって保険金額が変わります。似たようなものに災害割増特約がありますがこちらは障害等級が1級の高度障害でしか支給されません。ただし、どちらも指定伝染病を除く病気による死亡はカバーされません。

入院給付

入院給付は複数の特約が存在します。通常支払日数に限度がありますし、同一疾患の場合180日以上たっていないと、同一症状として1回にカウントされます。

一方、複数の給付に該当した場合は、それぞれの特約から給付金を受け取ることができます。例えば、ガンで入院した場合は、疾病入院特約、成人病入院特約、ガン入院特約の要件を満たします。

入院給付特約の種類
  • 災害入院特約
  • 疾病入院特約
  • 成人病入院特約
  • 女性疾病入院特約
  • ガン入院特約

災害入院特約

不慮の事故による入院に対して給付されます。災害のみではありません。

例えばスポーツをしている最中のけがなどで入院した場合なども対象です。

疾病入院特約

病気で入院した際に支払われるものです。所定の日数入院した場合に限られます。

成人病入院特約

ガン・心疾患・脳血管疾患・高血圧・糖尿病など、所定の成人病で入院した際、所定の日数を超えた場合に入院給付金が受け取れます。

女性疾病入院特約

保障内容は会社ごとに異なる場合がありますが、女性特有の疾患や、女性で発生率が高い疾患などが対象です。帝王切開や、妊娠高血圧などの妊娠にかかわるトラブルについても補償されます。ただし、通常の保険制度と同じく、正常分娩や妊娠中の定期検診は対象外です。

ガン入院特約

ガンで入院した時に入院給付金を受け取れます。がんの種類は問いません。

手術給付金

手術を受けた際に給付されます。ただし、治療目的でない手術や、正常分娩、先進医療に含まれる手術は対象外であることもあります。

入院給付金日額をもとに計算したり、一律で金額の決まったものなどがあります。また、手術の内容によって給付倍率が違ったり同じ手術であっても、会社によって倍率が異なったりします。FP試験では、倍率等が指定されることがほとんどです。

ガン診断

ガンと診断された際に給付される特約です。複数回給付されることがありますが、その場合は1度目の診断から2回目の診断までに2年以上などの決まりが設定されています。

通院給付

入院ではなく、通院時に給付されるものです。会社によって入院前の通院を含められたり、退院後の通院期間が異なっていたりとまちまちです。通常薬をもらいに行くだけや、診断書等の支払いのためだけに行く場合は給付されません。日数に依存するものもあれば、一律料金の場合もあります。

まとめ

直接内容を問われることは少ないですが、実技では受け取れる保険額の計算が良く出ます。

しっかりと問題演習を行って、計算できるようになっておきましょう。

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