損害保険の用語を覚えたところで、実際の保険商品を見ていきましょう。

損害保険商品

損害保険商品
  • 火災保険
  • 地震保険
  • 自動車保険
  • 傷害保険
  • 賠償責任保険

このようなものがあります。

それぞれについて細かく見ていきましょう

火災保険

火災保険は複数あります。それぞれの特徴を見てみましょう。

  • 住宅火災保険: 住宅や家財を対象に、火災だけでなく、落雷、爆発、風・雪などの自然損害を補償。しかし、盗難、水漏れなどは対象外。
  • 普通火災保険:店舗や工場などを対象とし、住宅火災保険と同様の補償内容のもの。
  • 住宅総合保険:住宅火災保険の補償内容にプラスして盗難、水濡れ等水災や物理的な損害も補償対象となったもの。
  • 店舗総合保険:住宅総合保険の対象が店舗、工場になったもの。
  • 長期総合保険:住宅総合保険の保険期間が長くなったもの3年、5年、10年の保険期間がある。

万が一、出火してしまった際、過失がない、または軽過失の場合には隣家に対しての責任はありません。しかし、てんぷら油を火にかけっぱなしなどの重過失の際には賠償責任を負うことになります。また、家主に対しては賠償責任があります。

もらい火は自前の火災保険で対応する必要がありますので、かならず火災保険には入りましょう。

地震保険

地震保険は単独での契約ができず住宅火災保険等に付帯して契約する必要があります。

地震保険に入ることで、地震や噴火、これらによって引き起こされる津波も損害補償の対象となります。

主保険に対し、30~50%の範囲で保険金額を設定するか、建物5000万円・家財1000万円を上限として設定します。

全損では保険金額の100%、大半損で60%、小半損で30%、一部損5%の割合で支払われます。

地震保険は建物によって割引が適用されます。

地震保険料の割引制度
  • 建築年割引:建物が昭和56年6月1日以降に新築されている  10%
  • 耐震等級割引:耐震等級1 10%  
  •       :    2 30%
  •       :    3 50%
  • 免振建築物割引:住宅の品質確保の促進等に関する法律に基づく免振建築物である   50%
  • 耐震診断割引:地方公共団体等による耐震診断、耐震改修ン結果建築基準法における耐震基準を満たす場合  10%

なお、これらの割引制度は重複できません。

地震保険は受け取れないケースがいくつかあります。

  • 地震が発生した日の翌日から10日経った後に生じた損害
  • 戦争や外国の武力行使、革命などの事変または暴動による損害
  • 地震等の際の紛失または盗難
  • 核燃料物質もしくは核燃料物質によって汚染された物の放射性、爆発性などの特性による事故
  • 故意や重大な過失、法令違反による損害

自動車保険

自動車保険はなじみ深いかと思います。強制加入の自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)と任意保険があります。任意保険は自賠責で保障されない部分を補います。4輪車の場合、万が一の事故は損害が大きいので任意保険に入るように購入時に勧められると思います。なお、2輪車は入っている人が相対的に少ないです。

余談ですが、私が貰い事故に遭ってしまったとき、もっともよかったのは保険で弁護士を付けることのできる弁護士特約です。自分は事故など起こさない自信がある!という人でも弁護士特約付きの任意保険を付けておきましょう。

過失割合0:100の時、こちらに損害がないので、保険会社は出てこられません。しかし、弁護士特約が付いていれば、弁護士を介することで適切な賠償請求が可能になります。貰い事故では保険が機能しないのです。ただ、相手が保険に入っていれば損害はすべて保障されます。その額の計算はかなり過小なものになります。自分でも交渉可能ですが、様々な資料が必要になりますし、煩雑です。

弁護士特約おすすめです。

さて詳細を見てみましょう

自動車損害賠償責任保険

自賠責(じばいせき)と呼ばれるもので、自動車損害賠償保障法と呼ばれる法律によって、加入が義務付けられたものです。

原動機付自転車よりも大きな車両が加入対象です。自転車等の軽車両は入れません。

補償範囲は人身事故のみ対象の強制保険で支払限度額は被害者一名につき

  • 死亡3000万円
  • 後遺障害75万~4,000万円(等級によって定め)
  • 傷害は死亡時と後遺障害とで別枠となっており、120万円

大規模な損害の出やすい4輪車では保険内容として足りないです。したがって、任意保険に加入する方が多いです。

自動車保険(任意保険)

任意保険には以下の項目があります。

任意保険
  • 対人賠償保険
  • 対物賠償保険
  • 自損事故保険
  • 車両保険
  • 無保険車傷害保険
  • 人身傷害補償保険
  • 搭乗者傷害保険

それぞれの詳細を見ていきましょう

対人賠償保険

自動車事故で事故被害として、他人が死傷した場合に、法律上の損害賠償責任を負った場合に(いわゆる過失)、自賠責保険を上回る部分の金額が支払われます。被害者がなくなった場合の賠償は億単位になることもありますので、自賠責では足りません。必ず入るよう勧められます。

対物賠償保険

こちらは対象が人ではなく、事故による過失で他人の財物に損害を与えた場合に保険金が支払われます。こちらは自賠責ではそもそも保障されていないので、必ず入るよう勧められます。

車両同士の事故で、相手が物理的なけがをした場合、通常、相手の車両や、衣類等も損害を受けています。場合によってはものすごい額になります。

自損事故保険

こちらはこれまでとは違い、運転者の被害に対して定額で支払われます。自賠責対象外の単独事故なども保障されます。

車両保険

対して、車両保険は所有する車両が損害を被った際に保険金が支払われます。つまり、事故のみならず、盗難等による損害などもカバーされます。

無保険車傷害保険

加害者側が十分な保険に加入していない場合、受けた損害を回復することが困難になります。この保険は相手側の賠償資力が不十分な際に効力を発揮します。無謀な運転をする人は保険に入っていない傾向があります。

人身傷害補償保険

こちらの保険は自動車事故の際に、通常加味される過失について考慮せずに示談等の結果が出る前でも損害額が支払われます。対象は運転者、同乗者です。

搭乗者傷害保険

一方こちらは搭乗者の死亡保険金、入院通院保険金が契約時に定めた金額で定額が支払われるものです。

ややこしいですが、自動車事故は損害が大きいので、すべてに加入しているのが多いのが現状です。FPとしてはどのような場合のリスクにどの保険が必要か認識している必要があります。

傷害保険

傷害保険は急激であり、偶然に起こった外来事故により、身体に傷害があった際に保険金が支払われる保険です。傷害保険も複数あります。

通常非課税ですが、死亡時は課税されます。その際、契約者と被保険者、受取人の関係によって課される税種が異なります。保険金受取時の税金についてはこちらをご覧ください。

傷害保険について見ていきましょう。

傷害保険
  • 普通傷害保険
  • 交通事故傷害保険
  • 家族傷害保険・交通傷害保険
  • 国内旅行傷害保険
  • 海外旅行傷害保険
  • 年金払積立傷害保険

次にそれぞれの詳細を見ていきましょう。

普通傷害保険

国内外を問わず、家庭、職場、通勤途上、旅行中、日常生活のあらゆる状況下の傷害を補償します。ただし、細菌性食中毒、ウイルス性食中毒は対象外です。

交通事故傷害保険

こちらは交通事故や建物火災、交通乗用具搭乗中、道路通行中などの限られた場面の受傷を補償します。

家族傷害保険・交通傷害保険

被保険者は契約者の生計同一・同居親族および別居の未婚の子までを家族として扱い、傷害を補償します。途中で子が生まれた場合は特に通知する必要もなく対象となります。

交通事故傷害保険は国内外の電車、自転車、自動車、バイク、船、飛行機、エレベーター、エスカレーター等の乗り物に乗っている際に事故に遭った際に補償されます。駅構内であっても、改札内であれば、保障されます。

国内旅行傷害保険

国内旅行行程中の傷害を補償してくれます。国内旅行とは国内のある場所に目的をもって住居を出発し、住居に到着するまでの期間すべてです。

子供のころ、家に帰るまでが遠足などといった表現を聞いたことがありませんか?保険的には家を出た時点から遠足です。

ただし、旅行期間中であっても、地震や噴火などによる傷害は補償されません。

海外旅行傷害保険

こちらは海外版です。しかしながら、目的地が海外であるだけで、こちらも住居出発から帰宅までの期間が保証されます。

年金払積立傷害保険

こちらはやや特殊で、給付金を年金形式で受け取れるものです。保険期間中の傷害事故による、死亡・後遺障害の場合を補償します。

これらの保険は良く問われます。特に旅行保険の起点終点のひっかけ問題。普通傷害保険の細菌性食中毒はカバーしない等は頻出です。しっかり覚えましょう。

機械保険

機械に対する保険です。火災を除く偶発的な事故による物的損害に保険金が支払われます。

その他の傷害保険類似商品

他にも似たような商品があります。少しだけ紹介します。

  • 所得補償保険:病気やけがで就業不能になった場合所得を補償します。FP的にはこの保険に入るためのお金は貯蓄、資産運用に回すべきといえるでしょう。特に単身者は貯蓄のほうが重要です。
  • 介護費用保険:被保険者が要介護認定を受けた場合に介護に要した費用などをてん補するものです。

賠償責任保険

最後に賠償責任保険です。

賠償責任保険は、個人の日常生活や法人の業務内容が原因の偶発的な事故により、相手側に損害が出て、かつ賠償責任を負った場合に支払われる保険です。故意によるものは保障されません。

個人賠償責任保険では住宅の管理にかかわる偶発的事故も補償します。

一方企業向け賠償責任保険はいくつか存在します。個別にみていきましょう。

  • 生産物賠償責任保険(PL保険):販売した商品受け渡し後、サービス後にその商品の欠陥やサービスの結果に伴って偶然起きた事故について賠償補償があります。
  • 施設所有者賠償責任保険:店舗・工場等施設の使用・管理・関連サービスに起因する偶発的な事故について賠償補償があります。
  • 請負業者賠償責任保険:建築土木工事請負による仕事関係に伴う偶発的な事故による賠償を補償する。
  • 利益保険:喪失利益や休業中人件費などを補償。
  • 労働災害総合保険:労働者が労災対象となる業務上の損害を被った際、事業者に法律上の損害賠償責任があり、賠償した際に保険金が支払われる。

以上で損害保険関係は終わりです。細かいところを突いた問題も出てきます。頻出問題については今後対応する過去問演習で都度解説します。

保険見直し本舗

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