今回は契約者を保護するシステムについて見ていきましょう。

システムとしてはクーリングオフ制度、ソルベンシーマージン比率、保険契約者保護機構などがあります。

クーリングオフ制度

クーリングオフとは、契約者が、一定の範囲内であれば、一方的な意思表示によって契約の申し込みを撤回するか解消することができる制度です。

様々な契約が対象ですが、保険の場合で見てみると起算日から8日以内なら解約が可能です。

多くの契約で8日以内とされています。

また、いかに例外を示します。

  • 保険期間が1年以内である。
  • 医師による診査を受けた時
  • 法令によって加入が義務付けられている

保険契約以外でもクーリングオフは重要です。

基本的には、販売者が購入者の意に反して契約させてしまったような場合、例えば、訪問販売や、電話による勧誘、マルチ商法などは、おおむね適用されます。

一方、自発的な購入は適用されません。例えば、ネットや通販などで、自分から購入意思を示して購入したような場合では適用されません。

ソルベンシーマージン比率

ソルベンシーマージン比率とは、保険会社の経営の健全性の指標といえます。

ざっくりいうと、保険会社の資本を、通常予測されるリスクを超える部分の半分で割ったものです。

半分のリスクで計算しておりますので、ソルベンシーマージン比率が200%以上であれば、その保険会社の経営は比較的安定しているといえます。

そのため、金融庁は保険会社に対して、ソルベンシーマージン比率が200%を切った場合に、業務改善命令や、業務停止命令などの早期是正措置を命ずることができます。

保険契約者保護機構

その名の通り、保険契約者を保護するための法人です。原則として、国内の保険会社は保険契約者保護機構に加入しています。

さらに大別されます。

  • 生命保険契約者保護機構
  • 損害保険契約者保護機構

生命保険契約者保護機構は、原則としてすべての保険契約が対象で、責任準備金等の90%を保証します。

一方、損害保険契約者保護機構は、自賠責や、地震保険などは100%自動車保険や、火災保険は、破綻後3か月は100%ですが、以降は解約返戻金の80%が保証されます。また、医療、介護保険は、保険金解約返戻金の90%が保護されています。

まとめ

クーリングオフは割と出題されますが、リスク管理としては今後記載していく保険の話が主になります。

しっかりリスク管理を学んで、試験対策を行いましょう。

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