
私の場合は、相手は運送業でしたが、結局、法を破るやつはクズです。で、クズはいろんなとこにいるし、クズのプロなので、本当に嫌な思いをします。そんなクズの一種、あおり運転被害に遭った時のまとめを行います。
- あおり運転に合わないようにしよう
- ドラレコは前後につけておこう
- あおられたら、ドラレコは保全
- 可能ならあおられている間に通報
- 民事訴訟起こそう
- 和解するなら慎重に

クラクションの大きな音が出ます。視聴の際は気を付けて下さい。
あおり運転に合わないようにしよう
本末転倒ですが、これ大事。
まず、正確に道路交通法を認識しましょう。また、自車の特性を把握しておきましょう。
あおり運転等の自動車トラブルは、ほとんどが、追い越し車線こと、最も右側の車線で起こるようです。(警察談)
最も右側の車線は、通常追い越し車線で、追い越し時以外に走ってはいけません。また、制限速度を超えて追い越すのも違法です。
気を付けたいのは、車内の測度メーターは、不正確であるという事。車検的には-20%~+6%程度まで通ります。つまり、メーター100キロの時、実際は80km~106kmであるという事。
「制限速度上限で走ってたのに、あおられた!」という時、実際-20%の測度だとしたら、相当遅いです。むしろ、追いつかれた車の義務違反してます。今はスマホアプリでGPS速度計があるので、自車の測度メーターが、どの程度の誤差を含んでいるか、認識しておきましょう。ドラレコにもGPS速度計がついているものがあります。ただし、GPS速度計は、単位時間当たりの移動距離なので、こちらも若干誤差がありますので、過信は禁物。
制限速度以下で走っていれば、ただちに違反ではありませんが、追いつかれた場合、安全に追い越せるように配慮する義務があります。すなわち、道を譲るなり、追い越しをかけられた場合に加速しないなどの制限があります。つまり、追いつかれたら、ノロノロ運転は違反になる可能性があります。
そうはいっても、多くのあおり運転車両側が、速度超過していますので、あおられているなっと感じるようなら、通報してよいでしょう。
ドラレコは前後につけておこう
あおり運転の典型例は、車間不保持です。これはつまり、後ろから近づかれるという事。ただ、意外とミラー越しに見るより離れていたりしますが、本気で訴えるなら、ドラレコに映る車線境界線等の情報から距離を推定することになります。したがって、後ろのドラレコは必須。ただ、画質が悪いと、ナンバーがわからなかったりするので注意が必要です。
また、大型車は近くに見えたり、エンジンルームが出ていない形状の車は、車間が広く感じるために、ついつい近づきやすいっていう特性も把握しておきましょう。彼らは、あおっている認識は無く、ただただへたくそなだけです。そう思えば、許せることもあります。
他にも、ノーウィンカー割込みや、急ブレーキ、左側追い越しも違法ですし、追い抜いた後に、どっちに走っていったのか等も、捜査上有益な情報になりえます。なので、ドラレコは前後、可能であれば全方位型が良いでしょう。
あおられたら、ドラレコは保全
ドラレコは、通常、数時間分しか録画できません。したがって、どんどん上書きされてしまいます。そうならないように、あおられてしまったら、映像はすぐに保存しておきましょう。替えのSDカードが無かったら、抜いてしまっておくだけでも良いと思います。
捜査するうえでは、ナンバーや車種の情報があると、非常に迅速に話が進みます。また、ナンバーさえ分かっていれば、車両の持ち主を特定可能で、民事裁判を起こすことも出来ます。
可能ならあおられている間に通報
運転中に電話するのは違法ですが、緊急時はOKです。したがって、あおられているときは、電話しても大丈夫です。
そうはいっても、運転中の通話は危険なので、同乗者がいれば、同乗者にお願いしましょう。SOS発信ボタンがある車もあります。現行犯逮捕なら有無を言わさずに、あおり運転です。
運転しながらは無理!って思うようであれば、安全な場所で停車し、通報してください。この際、相手が襲ってくる可能性もあるので、キーロックは忘れずに。また、何があっても扉は開けないようにしましょう。
民事訴訟起こそう
車両の所有者は、ナンバーからわかります。また、業者であれば、業者名からもわかります。いわゆる陸運局で、裁判の為に所有者の情報を開示して欲しい、と、ナンバーを申請することで、所有者の照会は出来ます。その際、あおられている証拠が必要になることもあるので、ここでもドラレコが重要になります。
訴訟自体は、相手側の住所・氏名がわかっていないと起こせませんので、企業なら登記簿、個人ならナンバーからの所有者照会は必須です。
裁判は、自分の居住地裁判所、相手住所管轄、事件の起きた場所を管轄する裁判所で行います。違法行為であることを示さなければいけませんので、ここでもドラレコが必須になります。あいつらは、クズのプロなので、ナンバーから所有者を割り出しても「私じゃない」とか言い出しかねません。可能なら顔が映るレベルの画質にしておきましょう。
また、車間詰められただけの場合も、一時的だったりすると、言い逃れされてしまうリスクがあります。
さらに、訴訟は費用も時間もかかります。私の場合は、間接強制の却下までに、あおり運転発生から、1年8か月程度かかりました。費用は恐らく5万円位(ただし、損害賠償で30万円+α回収)。それなりの覚悟が必要です。
なお、やり返したり、「煽ってきたから、絶対に道譲らねーぞ!」とかの音声がドラレコに残っていたら、そもそもこちらにも非があることを証明しています。あおられ運転もやめましょう。
和解するなら慎重に
民事裁判のほとんどは、和解で終わります。また、事故無しあおり運転訴訟はほとんどなく、認定される損害額の相場も全くわかりません。ただ、厳罰化の流れにあることは間違いないので、認定自体はされやすくなっていると言えると思います。特に運送業の場合は、あおり運転を行うと、行政処分が科されるようになったので、裁判で負けるのは、賠償額以上のダメージが想定されるので、和解を提案してくる事でしょう。
ただ、結局、あおり運転を行うような企業ですし、弁護士も紛争解決のプロで、和解するにしても、加害者側に有利なように和解を進めてきます。許す必要は本来的には無いので、悪質なあおり運転であったならな、和解をせずに、司法判断にゆだねるのもひとつの手だと思います。
最後に
あおり運転やめましょう。あおられ運転もやめましょう。道路交通法を遵守しましょう。
警察への協力も、民事訴訟も、労力がかかる割に、全く気持ちはスッキリしません。かといって、やられっぱなしも、モヤモヤが残ります。あおり運転は、ほんとに誰も得しません。
そんなこんなで、嫌な思いを回避するために、任意保険に弁護士特約を付けておくことを推奨します。裁判費用も、書類の準備等も弁護士がやってくれますし、和解文言も適切なものを考えてくれることでしょう。ただ、ほとんどの弁護士が、この手の案件を断ると思います…。
自衛が一番大切です。道交法を守って、あおられない様にしましょう。
弁護士特約
弁護士特約とは、保険につけられるオプションのひとつで、弁護士費用、訴訟費用等を保険で賄える制度です。
通常、相手側との交渉は保険会社が行ってくれますが、こちらに全く非が無いような0:100の追突事故のような場合には、保険会社は何もしてくれません!というか、過失がないので補償するものがなく、何も出来ないのです。
そんな時でも適切に対応してくれるのが弁護士、慰謝料等も過去の判例から適切に見積もってくれます。

