今回はFXを始める上で、必要だけどよくわからない取引単位「Pips」について解説します。
別に難しくはないのですが、そもそも口座開設の際にスプレッドがpipsで表記されていることもあって、わかっていないと困る存在です。
PiPsって何?
Percentage in pointの略で、言い換えると小数点以下の100分率のことです。
円なら1円の100分の1、ドルならセントの100分の1を示します。
具体的には1ドル110円の時、
1USD=110.00円
等とあらわされます。
ニュースなどでは銭と呼ばれていますね。
実際はそれよりも小さい値0.1銭なども取引されており、最小単位というわけではない点に注意です。
クロス円の場合は小数点以下2位をpipsとして数え、それ以外の通貨ペアの場合は小数点以下4位をpipsとして数えます。
円を含まないペアの時のpips計算
pipsが円以外の場合は0.0001の動きを示すことはわかりましたが、損益を計算するときのpipsとは何でしょうか。
まずは、円を含む通貨の場合で考えてみましょう。
1ドル110円の時、1万通貨取引したとします。
1円動けば1万円の値動きがありますね。1円は100pipsなので、1pips動くと100円動く計算になります。つまり100分の1取引通貨です。
一方、AUDNZD等の円を含まない場合の利益計算はどのようになるでしょうか。
1.14285から100pips変動した場合は、利益の計算はNZDで補正をかける必要があります。
実際の種々の計算
EURUSDなどを考えてみるとわかりやすいです。
USD=110円の時、EURUSDが100pips動いた場合、1万通貨の取引では
100pips × 1万通貨 × 1USD(110円) = 11,000円
では、ドルを含まない場合はどうでしょうかAUDNZDで考えてみましょう。
AUDNZDは証拠金はAUDJPYで計算して、pips幅はNZDJPYで計算します。
AUD=80.000円、NZD=70.000円の場合、AUD/NZD=1.14285です。
証拠金はAUDで計算されます。(レバレッジ25倍なら1万通貨32,000円が証拠金)
100pips動いた際はAUDに対してNZDが100pips動いているわけですが、円に変換するためにはNZDで補正します。100pips動いていますが、NZDは70.000円なので、
100pips × 1万通貨 × 1NZD(70円) = 7,000円
つまり、証拠金は左の通貨を円換算した時の計算値、利益は右側の通貨を円換算した時の数値で計算します。
ポンド系の通貨はpipsが大きく動きますが、AUD,NZD,CADなどを組み合わせることで、実際のpipsの動きよりもマイルドな利益変動をします。こういった観点で取引通貨を選ぶのも良いでしょう。