勉強が最も効果的な投資である

ここでは、資産の一つである自分を磨くという意味での学習・勉強、つまり自己投資について考えてみたいと思います。

FP嶋の考える

資産を生み出す最強の元手とは

間違いなく、あなた自身です。では、なぜ自分という存在が最強の元手なのか考えてみましょう。

フランスの経済学者トマ・ピケティは r > g であると述べています。rとはリターンを意味し、投資によって生み出される利息資産を言います。一方gとはグロースを意味し、経済成長率を示します。収入の増加割合と考えて良いでしょう。

r > g   =    利息 > 経済成長率

この式はいったい何を意味しているのか。簡単に説明すると、働くより資産運用の方が効率よく資産を増やせるということです。つまり、金持ちはどんどん資産運用によって金持ちになり、貧乏人は働けども働けども貧しくなるばかりということです。格差はどんどん開いていきます。恐ろしいことです。

資産運用の方が効率が良いのに、なぜ自分自身が最強の元手なのでしょう。それは、資産を運用するという意思決定をするのはあなたの責任によって行われる。つまり、意思決定権を持つからです。あなたが自己の意思に基づき、何かを決定するという行為はそれ自体が尊く、価値のある行為です。また、資産運用をする原資を得るにはどうすればいいでしょう。働くのが一番簡単です。しかしながら、働くにしても投資に回せる余裕がなくてはなりません。その為には収入が多ければ多いほど良いため、高収入を得るためにも、自分に投資をし、高給取りになることがベストです。こう書くと、自分という存在が資産であるということがわかりますね。

勉強・学問・努力はローリスク ハイリターンである!

何をするにしても自身を磨くということは最も資産を増やします。当サイトは様々な年齢の方が見ているかと思いますが、10代20代前半の方はとにかく自分を磨くことが肝要です。ここで生涯賃金を見てみましょう。統計によって微妙に数値が違いますが、ここではユースフル労働統計2017を引用しました。

男性で見てみると中卒・高卒では2億前後、大卒で2億7,000万となっています。また、医師や弁護士の生涯年収は4-5億と言われています。ものすごい差ですね。さて、医師になるのに必要な勉強時間を考えたことはありますか?一般的には医学部入学に5000時間程度の勉強時間が必要と言われています。医学部の医師国家試験合格率は8割以上ですので、入学後、まじめに過ごせば医師になれるものとします。

医師生涯賃金 - 大卒生涯賃金 = 5億 - 2億7,000万 = 差額生涯賃金2億3,000万

医師学部に入るのに必要な勉強時間5,000時間

生涯労働時間は同じとすると 

差額生涯賃金 ÷ 勉強時間 = 差額時給 46,000円 (勉強時間当たり)

5,000時間は一日10時間で1年半程です。高校生になる前からコツコツやっていないと達成はなかなか難しいかもしれませんが、こう考えると高校生の時にアルバイトで時給1000円で働くより、勉強した方が圧倒的に良いですね。ちなみに留年や浪人は生涯年収を下げてしまいます。この際下がるのは年収が増えてきている退職直前の一年なので、大卒サラリーマンではもろもろ込みで1,000万は損すると考えて差し支えないでしょう。留年は人生を不利にしかしませんが、浪人は生涯年収を倍増させる可能性がありますので、投資としては面白いと思います。しかし、ここでも長期間の積み立て投資が有効でしょう。

勉強嫌いなら他の分野を目指そう!

そうはいっても勉強は嫌い、苦手という人も多いでしょう。そんな人は他の分野で戦いましょう。

1万時間の法則というのを聞いたことはありますか?K.アンダース・エリクソン博士が調査の結果、競争的分野でトップレベルの人になるのに必要な技術習得時間としたものです。必ずしも1万時間でトップになれるわけではありません。勉強が苦手でかつ若い人は1万時間を目途にスポーツや芸術、最近ではeスポーツなどゲーム分野もあると思いますので、真剣に取り組むのも投資としては面白いと思います。ただし、ハイリスク・ハイリターンですのでファイナンシャルプランナーとしてはお勧めしません。明らかに勉強がローリスク・ハイリターンですからね。

勉強で巻き返せるほど若くない…

若いかどうかはなかなか客観的には判断できませんので、難しいところですが、既に大学に入学、卒業していたり、社会人を数年~数十年の人は大学に入って高収入を目指すのは困難です。しかし、転職や、節約→投資といった手法は取れるでしょう。本サイトで、節約→投資について基本を学んで頂いて、投資の実戦経験を積み重ねていただければ、誰でも資産形成は可能です。あきらめずに、学習していきましょう。

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