今回はFXを勉強していくうえで必要な通貨のお話。

といっても深い話は何もしませんが、FXを投資として勉強する際に知らないと理解できない事柄が出たりすると思いますので、初心者の方は必ず目を通してください。

通貨ペア

通貨のペアです。

FXをすでに行っている人は何ら問題なく複数の通貨ペアを見ることができるでしょう。

しかし、FXをこれから始めるという人はドル円などの「~円」しかなじみがないと思います。

当然、これは日本で暮らしていたら、その人は基軸通貨が円で生活するから仕方のない事。しかし、世界を見回してみると、円中心には動いていません。

では、何を中心に動いているかといると「USD(米ドル)」です。

米ドルと表記するのにも理由があって、色々な国の通貨単位が「ドル」なのです。これは歴史的な通貨「ターラー」からくると言われているようです(wikipedia)。

例えばオーストラリアドル、香港ドル、カナダドルなどがあります。

FXでは、「ドル」「ユーロ」「円」等、複数の通貨で売買を行うため、「通貨ペア」と呼ばれる、買われる通貨と売られる通貨をセットにする複数の組み合わせが存在します。(例「ドル円」)

クロスとストレート

「ドル円」などの通貨ペアと呼ばれるものの概念がわかりました。

次に考慮すべきはクロスとストレートです。

クロスとは交差すること、ストレートはまっすぐであることですね。

では、何がストレートかというと、ドルで扱う場合をドルストレートと呼びます。これは、世界の基軸通貨がUSDであるためです。

一方、クロスxxはドルを経由しているけれど、組み合わせとしてドルを含まないものです。

わかりにくいですね。ざっくり言うと、「ユーロ円」「ユーロポンド」などが該当します。

どちらも1度ドルにした「てい」で取引されます。つまり、計算上は

EUR/USD × USD/JPY = EUR/JPY

となっています。この場合はクロス円と表現されます。

クロス円なのですが、円で口座を運営しているときは実は一番計算がしやすいです。円基軸で計算しているのと同じになりますので。ちなみに「ドル円」はドルストレート扱いです。

通貨ペアの見方

まずはドル円から見ていきましょう。

FXでは証拠金を拠出することによって、証拠金が足りていれば、どの通貨ペアでも取引が可能です。

言い換えるなら、保有していない通貨でも取引が可能です。

つまり、ドルを持っていなくてもドルを売って、円を買うということが可能です。ドルを売って円を買うことをUSD/JPYを売る(Sell・ショート・Bid)と表現します。

反対に円を売ってドルを買う場合は、USD/JPYを買う(Buy・ロング・Ask)と表現します。

このように表現していますが、実際は、通貨ペアの右側の通貨で左側の通貨を買うか、左側の通貨で右側の通貨を買うかということになります。

ショートをS、ロングをLと表現したりもします。

チャート上は上に価格が動けば、ロングで利益になります。反対にショートの場合は価格が下がれば利益になります。

円でもドルでもないやつの計算は?

これが少しややこしいのですが、ざっくり証拠金を計算するなら左側の通貨を円換算します。

通貨ペアとしてのロング・ショートの概念は一緒です。

例として、「AUDNZD」を考えてみましょう。オーストラリアドルとニュージーランドドルの組み合わせです。

AUD/USD ÷ NZD/USD = AUD/USD × USD/NZD =AUD/NZD

となります。円で考える方がわかりやすいです。

 AUD/JPY × JPY/NZD = AUD/JPY ÷ NZD/JPY =AUD/NZD

AUD/JPYが、すでにAUD/USDとUSD/JPYの合成なので、ドルを経由しているとも考えられます。

通貨ペアってどうして重要なの?

FXはレバレッジという制度を利用して、証拠金以上の通貨取引を可能にしています。

国内口座では25倍です。どういうことか実際の例を見てみましょう。

USD/JPY を考えてみます

1USD = 110JPY とすると、

1万通貨のUSDには110万円が必要です。ここで、25倍のレバレッジを適用すると

1,100,000円 ÷ 25(レバレッジ)  = 44,000円

となるので、44,000円あればUSDを1万通貨取引可能です。

さて、AUD/NZDの場合はどうなるでしょうか?

AUD/NZD=1.0400のときの証拠金は???

こんな時に、クロス円に1度変換して考えると計算が可能です。

計算を簡単にするために AUD=104円 NZD=100円としましょう。

AUD/NZD = AUD/JPY ÷ NZD/JPY でした。したがって

104円 ÷ 100円 =1.0400 となります。

USD/JPYの計算から証拠金は、左側の通貨を右側の通貨で扱う時のレートになりますので、AUD/NZDの証拠金はAUDのみを計算すればよいです。

したがって、AUD/NZD1万通貨に必要な証拠金はAUD/JPY1万通貨分の証拠金と一緒になります。

これだけは覚えよう!主要通貨の略称と愛称

これ以外にもありますが、主要なのはこんなところだと思います。

ユロポンといったら、ユーロポンド・EURGBP取引を表現しています。

ユロスイ、オージードル、ユロキウイなどなど、色々と呼ばれていますので、ネットで勉強する際はこういった単語も覚えておくと良いと思います。リアルでもドルキャドとかドルフラなどと言ったりします。

勉強会をする際にも必須知識です。とはいえ、FXを行っていれば自然に身につくと思います。

覚えることは本当にたくさんありますが、自然と身についていきます。段々と勝てるようになれば良いのです。長い目で見て投資は行いましょう。

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