投資にはリスクがつきものであり、リスクが高いほどリターンも増えると考えられています。また、リスクはコントロール可能だとも考えられています。

銀行預金は元本割れしませんが、リスクを取らないリスクに晒されていると言われています。

ここでは、リスクは限りなく低いけれども銀行に預金するよりもはるかに良いFXによる運用方法について示します。

リスクを避けるには?

リスクを避けるために使われる手法は分散です。

良くある例えとしては「ひとつの籠にたまごを盛るな」です。同じリスク商品は同時に損失を出しかねないためです。したがって、投資をする際には異なる金融商品を複数持つことでリスクを低減する事が望ましいです。

では、どのような分散が良いのでしょうか。

銘柄の分散

単純に銘柄を分散する投資方法です。この際気を付けるべき点は、相関係数です。

相関係数Rとは以下のような性質をもった係数です。

  • -1≦R≦1に収まる

分散時にはほとんど相関がないものか負の相関があるものとの分散投資が効果的です。

なぜなら、正の相関を持つ商品の組み合わせはどちらかの商品が損失を出したときに、同時に他方の商品も損失を出してしまいます。たまごを二つの籠に分けても同じ台車に載せているような状態です。

しかし、負の相関を持っており、かつ相関係数がー1に近似するのであれば、理論上リスクはゼロに近づきます。

特に、FXなどでは売りと買いを同時に行うことが可能ですが、同じ通貨で売りと買いを同時に持つと完全に相関係数はー1となります。

売りと同時に買いも持ったら利益出ないんじゃ…?

通常、利益は出ません。なぜなら、FXの醍醐味である為替差益が出なくなってしまうからです。相関係数ー1とはそういうことです。一方が上昇し、他方が下落する。その値幅も一緒の場合が相関係数ー1ということになります。

この問題を解決する方法は二つあります。

会社の差を利用する。

会社の差とはFX取引を行っている会社自体の違いの事です。FXはスワップという売買通貨の金利差をもらえたり、払う必要が出たりする、いわゆる金利のようなものがあります

FXは売り通貨の利息と買い通貨の利息を会社の判断で独自に設定することが可能です。すなわち、会社ごとにスワップ金利が異なるということです。

この点に着目した投資方法です。裁量取引や、アービトラージ、鞘取りなどと呼ばれます。また、買いと売りを同時に持つため、両建てとも呼ばれます。

スワップがプラスになり、その値が最大の会社と、マイナススワップが最小になる会社の組み合わせで金利差を+にして受け取ろうというものです。

この際、金利の高い国の通貨で行うことがポイントになります。しかし、面倒が一点ありまして、マイナススワップの口座は、徐々に資産が減少するため、定期的に資金を継ぎ足してやる必要があります。もちろんプラススワップ側は増えていますので、そちらの口座から移すので構いません。

ほんの少し相関係数を下げる。

同じ通貨で買いと売りを同時に行うと相関係数はほぼー1になります。しかし、リスクの分散という点で見れば、完全にー1である必要はないのです。

そこで、概ねー1の相関を持ち、売買のポジションによるスワップがマイナスにならない組み合わせを見いだせれば良いのです。

そんな組み合わせあるの?

あります。前者の両建て方法ではメキシコペソ、トルコリラ、ランドなどが使われます。ペソやリラは取り扱われている会社が限定されますが、しっかり探せばスワップがプラスになる組み合わせはたくさんあります。

また、異なる通貨で相関係数ー1に近似しそうな、かつ、スワップの組み合わせがプラスになる組み合わせはどうでしょう。少ないですがあるにはあります。

最も有名な組み合わせはポーランドズロチとユーロです。この相関は0.95程と非常に高い数値であるので、片方を買い、もう一方を売りで持てば為替変動によるリスクは概ね5%程度になります。

この組み合わせの場合はズロチ買い、ユーロ売りでスワップが大きく残ります。証拠金維持率が250%程度であっても年利10%程度にはなるのでお勧めです。FP嶋も子育て資金の積立としてやっています。こちらはいずれ報告をしていきます。

いかがでしょうか、探せばリスクを下げて投資することは可能なのです。組み合わせで相関係数がマイナスになるようなものは意外とあると思います。

何も考えずに投資を行うよりは、安全性を追求して、負けにくいような勉強をしたうえで投資するように心がけましょう。

もし疑問点や、そもそもFPとしてお金のプランニングを相談したい場合は、問い合わせフォームからお願いいたします。サポートいたします。

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