11回目では、ストキャスティクスを使ってみようと思います!
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ストキャスティクスとは
ストキャスティクスはオシレーター系に分類される指標で、ジョージレイン氏によって開発されたものです。
期間を任意に設定し、その間の終値が高値上限にあるのか安値上限にあるのかを視覚化しています。
ファストストキャスティクスとスローストキャスティクスがありますが、pineで計算されるものは、ファストストキャスティクスの%Kです。
%K とは
%Kはファストストキャスティクスで計算される値自体です。計算式は以下
計算式ではわかりにくいかもしれませんが、要は期間内の高安値の中を0から100として、現在価格がどのあたりにいるのかという事を示しています。
%D
%Dは%Kの期間3の移動平均といえます。 加えてスローストキャスティクスというのはファストストキャスティクスの%Dを%Kとして扱うものです。
したがって、スローストキャスティクス%Dはファストストキャスティクスよりも滑らかなラインになります。
ストキャスティクスの問題点
期間の組み合わせによっては高安値を見誤る恐れがあります。
コードを書いてみよう!
では、実際にpineでコードを書いてみましょう。
pineではストキャスティクスに対して、以下の関数があります
ta.stoch(現在値,最高値参照値,最安値参照値,期間)
一般的な期間は9 高安値の参照値はpineの高安値を入れるのが普通ですが、終値ベースにもできます。その場合、以下のhigh,lowの部分をclose,closeにしてください。
// © FP嶋
//@version=5
indicator("ストキャスティクス")
stok = ta.stoch(close,high,low,9) //ファストストキャスティクスの%K
stod = ta.sma(stok,3) //ファストストキャスティクス%Dかつスローストキャス%K
slowstod = ta.sma(stod,3) //スローストキャスの%D
plot(stok)
plot(stod,color=color.white)
plot(slowstod,color=color.lime)
チャート下段の青がファストストキャスティクス%K、白が%D、緑がスローストキャスティクスの%Dです。
戦略を考える
一般的にストキャスティクスは80以上で高値圏、20以下で安値圏と考えられています。
したがって、この値を抜けた時に買いまたは売りを仕掛けるようにしてみましょう。
もっとも反応の遅いスローストキャスティクス%Dの値を使います。
コードは以下のようになります
// © FP嶋
//@version=5
strategy("ストキャスティクス戦略", overlay=false, margin_long=100, margin_short=100)
stok = ta.stoch(close,high,low,9)
stod = ta.sma(stok,3)
slowstod = ta.sma(stod,3)
plot(stok)
plot(stod,color=color.white)
plot(slowstod,color=color.lime)
longCondition = ta.crossover(slowstod,20)
if (longCondition)
strategy.entry("My Long Entry Id", strategy.long)
shortCondition = ta.crossunder(slowstod,80)
if (shortCondition)
strategy.entry("My Short Entry Id", strategy.short)
ドル円日足で見てみたところそこそこのストラテジーに仕上がりました。
他にも%Kと%Dがクロスするタイミングで仕掛けたり、期間の異なるストキャスティクスを使ったりする方法も考えられます。
例えば今回は日足で期間9なので、 4時間足なら期間54 1時間足なら期間216という事になりますね。
そこで、1時間足で期間216のストキャスでエントリー条件を絞り、1時間足の期間9を使ってタイミングをはかる…というような使い方もできるでしょう。うまくいくかは試行錯誤が大切です。
また、高安値に対する割合を示していることから、使い方によってはフィボナッチリトレースメントのような使い方もできるでしょう。色々と試してみてください。
今回はストキャスティクスを使ってみました。ではこのへんで!
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